栄養学研究科では、所定の単位を取得し、以下に挙げる能力および学識を修得した者に、修士または博士の学位を授与する。
I.修士課程
修士課程にあっては、所定の単位を修得し、修士論文(高度人材養成コースの場合は、高度人材養成研修成果報告書)の審査及び最終試験に合格し、栄養学または保健学の幅広い視野に立って精深な学識を有する者、専攻分野における研究能力または高度な専門性を有する職業人として必要な能力を修得したと認められる者に、修士(栄養学)または修士(保健学)を授与する。
Ⅱ.博士後期課程
博士後期課程にあっては、博士論文の審査及び最終試験に合格し、栄養学または保健学の専攻分野について研究者として自立して研究活動を行うに必要な高度な研究能力と、その基礎となる豊かな学識を修得したと認められる者に、博士(栄養学)または博士(保健学)を授与する。
女子栄養大学の建学の精神は「食により人間の健康の維持?改善を図る」ことであり、教育研究上の目的 を「食を通して疾病を予防し、人々の健康を保持?増進することに貢献できる専門家を養成」することとしている。栄養学を基礎として、以下に挙げる具体的な能力を身につけ、4年以上在籍し、所定の単位を取得した学生に卒業を認定するとともに、学士(栄養学)の学位を授与する。
(知識?理解)
1.人間?社会?自然の多様性を広く知り、理解し、自らの専門分野の意義と位置づけを説明できる。
2.栄養学を基礎として食と健康に関する専門的な知識をしっかりと身につけている。
(汎用的能力と専門的技術?実践力)
3.食と健康に関連する課題を、論理的思考に基づき把握?分析し、有効な解決策を講ずることができる。
4.栄養学に基礎をおく食と健康の専門家として、関係職種や組織との円滑に連携できるコミュニケーション力、調整力がある。
(倫理観?使命感?社会的責任)
5.豊かな人間性と高い倫理観を持ち、社会的に責任ある行動ができる。
6.人々の健康の維持?増進のために、自らの果たすべき役割を理解し、リーダーシップを発揮できる。
(総合力と生涯学習力)
7.これまでに獲得した知識?技能?態度等を総合的に活用する力がある。
8.生涯に渡り新しい知識?技術を学び続ける意欲をもち、食と健康に関わる社会的課題の変化に応える力をもっている。
以下のような能力を身につけ、かつ所定の単位を修得した者に卒業を認定すると共に短期大学士(食物栄養学)を授与する。
教育研究活動等の状況
所定の年限在学し、所定の課程を修め、以下の能力を身につけた者に卒業を認定する。調理マイスター科を卒業した者には専門士(調理専門課程)の称号を付与する。
(調理マイスター科)
調理師となるために必要な基本技術?知識をベースに、より高度で実践的な調理技術を身につけた者。
(調理師科)
基礎から応用まで段階的に学ぶことにより、調理師となるために必要な基本技術?知識を身につけた者。
(製菓科)
菓子やパン作りをバランスよく学び、パティシエ及びブーランジェとして多彩な技術を身につけた者。
栄養学研究科では、学生自身の研究課題を深めると同時に、栄養学?保健学の幅広い研究領域の視野を得て、その中で自身の研究課題を位置づけ、研究の実施が可能となるよう、以下のカリキュラム編成を行っている。
〈教育内容〉
①初年次教育を必修として1年次に配置する。
②基礎的な知識、豊かな人間性と社会性、コミュニケーション能力を身につけるため、基礎?教養科目を、学年に応じて配置する。
①本学の建学の精神に基づく食事法を学ぶ科目を、1年次に必修として配置する。
②専門基礎科目と専門科目の楔形配置により、1年次から容易に体系的理解ができるようにする。
①講義科目に対応する多くの実習?実験?演習科目を配置し、確実な知識定着と技術習得を促す。
②臨地実習や学外実習を主に3?4年次に配置し、実社会での多様な課題解決能力を身につけさせる。
①企業連携による1?2年次からのキャリア講座を開設する。
②自治体や各種団体、企業と連携したインターンシップや長期実習を2?3年次に開講する。
③大学卒業後も見据えて、コースや領域?分野を主体的に選択し、専門性を深める教育体系を設ける。
①卒業研究や総合講座など、学びを総合的に活用する力や生涯学習力を高める科目を、3年後期から4年次にかけて配置する。
〈教育方法〉
〈評価〉
栄養学の知識?理論の学習を通して自ら正しい食生活を実践すると共に、社会において食を介して人の健康を守ることができる優れた栄養士の養成を図り、食事?栄養改善を通じて健康増進をなすための技術、食事?料理の調製?提供に必要な実際的な技術を身につけることを目的としてカリキュラムを編成する。
教育上の目的に応じ学生が修得すべき知識、能力
卒業時に身につけるべき技術や能力の達成を目的として、以下のようにカリキュラム編成を行う。
(調理マイスター科)
現場実習を中心とした実践的なカリキュラム編成とする。校内での実習に加えて校外の営業施設における実習を多時間開講する。また、学外者を含めた教育課程編成委員会で出された意見や要請を踏まえたカリキュラム編成を行う。
(調理師科)
日本?西洋?中国料理の基礎から応用までの技術を学ぶとともに、食の安全?衛生及び食文化などに関する幅広い知識を育むカリキュラム編成とする。校内設置の直営施設での実習を体験できる授業科目を配置する。
(製菓科)
洋菓子?和菓子?製パンなど基本技術から徐々に高度な技術へと発展させ、技術と知識を段階的に幅広く修得できるようカリキュラムを編成する。校内設置の直営施設で菓子製品の企画、製造、販売を体験実習できる授業科目を配置する。
栄養学研究科は、食と健康を統合する研究者養成および高度人材養成を目指し、人々の健康の維持増進と幸福な社会の実現に貢献することを目的とする。求める学生像は、
●自らの課題意識、問題関心が明確である人。
●大学院の研究等を進めるのに、必要な一般的ならびに専門的教養の基礎を有している人。
〈栄養学専攻〉
栄養?食に関連した科学的根拠の探求、およびそれを活用した実践への熱意を有する人。
〈保健学専攻〉
地域保健、学校保健、バイオ?メディカルの基礎的研究に深い関心を持ち、ヘルスプロモーションに意欲を有する人。
本学で学び卒業する上で、下記のような人を求めます。このような入学者を適正に選抜するために、多様な選抜方法を実施します。
●食?健康に好奇心や興味をもち、食事の調製?提供のための知識や技術を身に付け、栄養学の知識を実践する人。
●食産業や食文化及び健康分野等で「食生活のスペシャリスト」として活躍したい人。
●学業で得た知識を更に深く学び探究する意欲のある人。
本校の建学の精神、目的をよく理解し、本校において学修することを強く希望する者で、卒業後調理?製菓?製パンの仕事に就く強い意志を持った者。